ジュエルリング

気になっていた男の子からスッポリ連絡が途絶えて、早一ヶ月。

逃した魚は大きい。

落胆するアタシに友達がぬるい目で言う。


『はいね。彼は死んだんだよ。そう思いなよ。
 はいねに「今度は俺から連絡するよ」って言った後
 交通事故でさ。
 よくある漫画みたいに絶命する寸前
 「はい・・ね・・・(ガクッ)」
 って思いながら死んだんだよ。』


あの人は私のことを思いながら死んだ・・。
         (初代激動少女漫画風なぐさめ)。

でも私は生粋のハッピーエンド派閥。

そんな私に今度は別の友達が言った。


『多分今ごろはいねに見合う男になるために
 昼は工事現場、夜は警備員の仕事で
 大変なんだよ彼も。
 ぜってぇ、指輪持ってくるから!』


生やさしい人々。