肉体改造、そのなれはて

『肉体改造』って流行ってるみたいだけど、頭掻きつつ、あんまお薦めできないなあー。


大抵さ、仮面ライダーにしてもキャッシャーンにしても、改造されて良かった試しなんてない。


今まで数々の普通の男性達がむざむざと改造されてテレビにさらされ、子供達にキャーキャー言われて、

そのたびに秘密保持に悩み、恋に悩み、使命に悩んでるわけ。

歴史は思いっきり繰り返しちゃってるわけ。


そんなのに、どうしてむざむざ挑もうとすんのかね。清原とか和田アキ子とか。




言っておくけど、もう正体がばれてしまった時なんて酷い有り様よ?




絶句、

そして顔面蒼白、

瞳まっしろ、

無闇に葉っぱとが木枯らしみたいになって、

場合によっては雷(いかずち)とか落ちちゃってるから。さっきまで晴れてたのに。

んで走り去る主人公には、これでもかってくらいの雨、雨、雨、涙。



肉体改造って、そういうもんなんですよ。

孤独と孤独の乳くりあい。





かくいう私もしてました。

中学高校時代。


ほら、バレーでさ、当時は一世風靡しててさ、桃中(モモチュー)の加藤って言ったら泣く子はもっと泣くっつーか。



んでね、もう禍々しい特訓を日々繰り返していたわけ。





でもね、最後は数々のヒーローや魔女っ子が通ってきたように、普通の人間に戻るんですよ、結局ね。




んで、その後遺症がこのケツ。


明らかに変形したケツ。


もうね、どんなにひ弱な演技でもって
『あたし、箸以上に重いもの持ったことないんです』
『絨毯以外の場所を歩いたこと無いんです』
とかやってても

どう見ても尻がタダ者じゃない。


もうさ足の筋肉も腕の筋肉も、あっちの世界から足を洗って、すっかりカタギになってんのに、何故かケツだけ現役バリバリ。

一カ所だけ目つきがゴルゴっつーか

頼んでもいないのに、おもいっきりアタシの背中守ってる。

それはそれはちょっとした「匠」気取り。




んでお待ちかねケツの具体的説明だけど、

まずさ、縦長。これ外せないから。

んでね、超えくぼ。

キュってなってんの。

ちょっと拗ねた感じ。


あれに似てる、名画、ムンクの叫び。




ま、雨も強くなってきたことだし、今日もどこかで誰かの正体がばれつつある。

こんな日は、私の後ろで名画でも。