暗闇で急所を刺される悲劇


なんじゃこりゃー!(名言)


私はこんなでも結構自分に自信があって、大抵のことは為せば為ると思ってきた。


だが、まさに今、自分の力の無さを痛感している。







うたた寝をしてたら、今年最初の蚊に刺されました。


足の裏を。




もうね、無茶苦茶に痒いんですよ。


なんで、こんなとこ刺すかなぁー、なんて思いつつ掻いてみて、初めて事態の深刻さに気が付く。




普通に、くすぐってぇの。




ちょっとした、抱腹絶倒。


「こりゃ参ったー」なんつって面白かったのも最初だけ。

段々かゆみが強くなるにつれて、事態は深刻さを増した。




あれ・・気が狂いそうなくらい痒いかも・・。


でも私、自慢じゃないけど、くすぐりでは「足の裏」が一番弱い。

幸か不幸か1人暮らしであったり、恋人かがいなかったり、という理由で、最近めっきり「くすぐられる」なんて行為はご無沙汰。


ひと掻きして、転げ回った。


くすぐったい!痒い!くすぐったい!痒い!くすぐったい!痒い!ひーっ!


ネバーエンディングストーリー






手の施しようがない。




無念。

無念だ!




あまりの掻痒感と、くすぐったさに、ベットや床を声を押し殺して転げ回った。


あまりに我を忘れて転げ回ったら、テーブルにぶつかって、上に置いてあったカップラーメンが転げ落ちた。


頭にかかった。


オバケのQ太郎で、たまに小池さんがこんな目にあっていたなぁ・・・。





私は1人暮らしの小さなアパートで、生まれて初めてくすぐりの刑で泣いた。




今まで泣きたいことはたくさんあった。

缶詰はあるのに缶切りが無かったことや、

背中が痒いけど手が届かなかったことや、

風呂に入ったけどバスタオルが無かったことや、

仕事に行くのにパンツが無かったことや、

布団を干したら雨に濡れてタオルにくるまって寝たことや、

ゴキブリやカナブンとの戦い、

賞味期限やゴミ出しとのせめぎ合い。

色々あった。




でも、こんなにも、地味にどうしようもないのは初めて!




頭にはワンタンの残骸が乗っている。

20代の女性として一刻も早く風呂に入った方がいいのもわかる。


でも、足を押さえつつ、全然それどころじゃない。




そのまましばらく蚊のテクニックに1人でヒィヒィ言わされながら、最終的にうんうんと悶えながら、気が付いたら、うなされていた。


うなされる=ちょっと寝ていた。



結局のど元過ぎればって感じに、今では痒みも消え、ワンタン乗せながら、日記を書いています。


激しい痒みに襲われてワンタンどころじゃなかったのではなく、常日頃からワンタンが乗っていても全然平気な女性であることを痛感しながら。