幻の「ゲド戦記」

ゲードっ!
ゲードっ!
ゲードっ!
ゲードっ!


私のまわりで、映画『ゲド戦記』があんまりにも不評で、
女子社会においてあいのりの「田上くん」と映画「ゲド戦記」が
この世で一番の悪!みたいな結論に達した昼下がり、

私は、いやいやいやゲドも結構色々あったんだって。とか、

ゲドもゲドなりに頑張ってたと思うよ。とか、

あたしがゲドだったとしたら、あんなに上手く右のスペースは使えてなかったよ。とか、


公式にコメントを発表させてもらいましたが、


いやー、ごめん、全く見に行ってませんでした。
ただイチ女子として会話に入りたいだけでした。


で、これはやばい!と、さっそくゲド戦記を観戦に行ったんですけど、

なんならその戦、あたしが止めてやっから。ぐらいの勢いで見に行ったんですけど、


えっとね、1時間くらい観覧したところで、
ある疑問がね、
イイ感じに頭をもたげてきました。




『で、どなたがゲド?』




あのねー、
いや、色んな問題がね絡んでると思うんですよ。

駿の息子がね、どうだとかね、

原作10冊以上あるのを、2時間にまとめるのはダイジェストでお送りするほかないんじゃないかとか、

とりあえずみんな九巻までは家で読んできて、そっから話しようや!とか、

はたまた、

えっと?戦記?これ戦?間違いなく戦だよね?

えーと、
戦ってもっとなんつーか、
人とかさ、
馬とかさ、
何だったら戦車とかね、
結構ね溢れんばかりっつーか、

エキストラとかさ、反町の「蒼き狼」とか二万人とか言ってんのに、



方や、ゲド、・・・4、5人・・?



えっと結構ね、こじんまりっつーか、

ある意味アットホームっつーか、

過疎化がね、いくぶん進んでたっつーか、


思いの外ね、少数先鋭。


私の携帯の登録人数を下回る勢い。


これは・・・戦っつーか、

ちょっとした・・・ケンカ・・・?

もしくは、行き違い?


ゲド戦記」っつーか、むしろ「ゲド内輪もめ」。
思いっきり もめ事。
でも岡倉家の方が、よっぽど揉めてる。



まー、言いたいことはね、山ほどあると思うの。



思うんだけど、何が一番声に出して言いたいかっつーと、


『自己紹介はフルネームでお願いします!』


これに尽きちゃうんだよねー!


もうね、ほんとね、ケアレスミスとしかいいようが無いのですが、

ぶっちゃけヒゲ生えてるのがゲドさんなんですけど、
この人ねー、
割とフランクっつーか、
人見知りしない性格っつーか、

もうね、名前を聞かれると九割方

「え?俺、ハイタカー」

ハイタカだけど何か?」

「すいません、今日から派遣になったハイタカなんですけど・・」

ってノリなわけ。

ホントねー、苗字が題名に任命されてる自覚、まるで無し。


これによってねー、

物語の中盤まで、私はね、すっかり違う人をゲドだと思ってた節があります。
ヒゲのおっさん(ゲドさん)については、ちょい役だと思ってました。


あとね、ゲド戦記っつー割りに、ゲドさん、後半結構戦ってません。
棒立ち。
完全に足 止まってた。
思いの外、スペース使えてなかった。

も一つ言うと、戦記の割りに、割とスピード解決。
戦記っつーか、「ゲド二泊三日の旅」ぐらい、
なんだったら「ゲドぶらり途中下車の旅」ぐらいの風情があります。

あとね、最後にこれだけ言わせて。

えっとね、竜。
二回くらいしか出てこなかった。

あとね、アレン王子さ、V6の岡田くんが声をやってるんですけど、
多分ね、絵的にね12〜14歳くらいの思春期っぽい少年なんですけど、

岡田君、思いの外、どっしりとした声出してます。
完全なテノールです。
地に足ついちゃってます。
生活感出ちゃってます、ファンタジーなのに。



ま、そんなこんなをひっくるめて、
題名が「ゲド戦記」ってのが、
ある意味、壮大なオチのような気がして、

そう考えれば、かなりクオリティーの高い映画だと思います。


ちなみに、何度も言いますが、

ヒゲが生えてる人が「ゲド」です。