34歳になりました。
この1年。
一大決心で挑んだ婦人科検診で、このまま太ったら嫌われますよっていう婦人関係ない診断を下され、
露出狂にあった話をしたら、露出狂になったと職場で誤解され、
腰を痛めて紹介で行ったマッサージ店の場所を間違え、性感マッサージを受けて帰ってきた。
なんていうか、あれだね、私はモテナイし、モテたこともないし、モテ期なんてないと思ってきたけど、
それでも「質」ってあるのかなってね。
モテナイ中でも質ってある。
この1年はその質が、ぐんを抜いてたね。
なんていうか、可能性すら全く感じられない。揺るぎない。
何だろね、私の頭にね、多分だけど ご神木が生えてるのかな。
もう、尊い。
34年、人っ子ひとり寄ってこないって、これはもうモテナイくらいの現象じゃ説明がつかない、「モテ」とかじゃ表現できない。
もう、尊い。
あれだよね、多分20年くらい前に放たれたはずの、白馬の王子さまは、いよいよ何らかの事件に巻き込まれた可能性が濃厚になってきたよね。
待てど暮らせど来ないもの。
来たら来たで、もう子馬とかもいっぱい生まれちゃって、ヒゲとかボウボウになった王子さまが謎の5歳くらいの息子と一緒に、犬ぞり状態で白馬をつれてやってきても、私は驚かない。
で、まあ、そんなふうに暮らしてて、あと、誕生日に何やってたかって、DSでマリオやってたんだけど、もう王子の気持ちになってね、ピーチをね、相当助けに行ってた。
必死で。人ごみ、かき分ける感じで。
でも逆に、そんなマリオの姿みてたら、もうピーチがね、羨ましくって。
こんなに色んな障害物の中、まっすぐ向かってきてくれる人いる?
すげぇ愛されてるなあって。
私だってピーチと代われるもんなら代わりたいって思って。
で、まるっと一日、ピーチと代わったつもりで色々考えてんだけどね。暇でね。
まずは、ほんとね、私の不注意で攫われたのに、わざわざ助けに来てもらって申し訳ないなと思う。
でもね、その一方でね、こうね、ちょっとね、思うよね。よぎるよね。
ところで、マリオしかいなかったの?って。
あ、うん、ルイージもね、うん、ありがとう、わざわざ。遠いとこから。うん。
で、えっと、その兄弟しかいなかったの、助けに来れる人?国の中で?
ってことなんですよ。
もうね、自分で言うのもあれなんだけども、こう見えてね、姫とかね、そういう立ち位置じゃないですか。
一国のね、ベルばらで言うところのマリー・アントワネットじゃないですか。
何らかの軍っていうかな隊っていうかな、そういうのがね動き出してもおかしくないわけです。
それが、まさかの、二人兄弟。
手が空いてる人にしたって、もうちょっと、なんかこう、居たでしょホラ、って思うよね。
まあこっちもね、なんかね、ちょっとした亀?んー亀なのかな?ってのに攫われたとこでね、思うところもあったよ。
あー・・・相手、人じゃないんだ。と。
カメにフィーチャーされたかぁ、と。
で、まぁ、私の魅力は軽く哺乳類を超えちゃったわけだけど。
超えたくなかった感はね、正直、否めません。そこできれば、持ちこたえたかった。
で、まぁ、願いむなしくカメの一群に攫われまして。でも、はっきり言って、お城もね、なんだかんだで陸地ですしね、相手はカメですからね、攫うまで相当のね時間がかかったと思うんですけど、そこはわりとね、じっくり攫われまして。
そこまではね、仕方ない。
いくらカメ相手でもね、こっちの人員配置がね、まぁキノコとかだったりもしてね、ほんとね、まさかの菌類。側近が。
そこはね、こちら側のねミスです。
正直、キノピオについては、雇ってたというよりは、生えてた、ただそこに、という状況と言っても過言ではないんです。
ほんと人事どうした。ってね。
そんなわけで、なんつーか、攫われてしまったのは、諦めがつきます。横のキノコに期待はしてなかった。
でも、姫がね、一国の姫がね、なんだかんだで攫われてるわけです。
もーディズニーとかだったら、えらいことになってるわけです。
王子がね、そこは黙ってないわけです。マントをひるがえすわけです。
まあディズニーはないなって思っても、もしかしたらね、ファイナルファンタジーくらいはね、あるんじゃないかと。なんらかのファンタジーが。
ちょっとちょっと、飛行艇とかね、来ちゃうんじゃないの?って。
クッパ城に飛行艇で攻め込んじゃうんじゃないの?って。
だからね、もうね、驚きですよ。
つなぎみたいの着たヒゲ面のオッサン二人がね、着の身着のまま助けに来てんの見た時は。
手ぶら、で。
もうね、思わずハンマーとかね、ブロスと一緒に私もちょっと投げた。
まぁね、飛行艇とか、夢のまた夢でしたけどね、まさかの徒歩です。
Bダッシュの 急いできた感 とかね、全然心に響かない。
いやー、せめて馬とかね、いたでしょ、一匹くらい。
って思ったら、何か乗ってるんだけどー、あの人―!ってなって。
もうね、ヨッシー?とかにね、乗ってくる。
友達に絶対言えない。
「うちの彼氏、また車変えてさ〜、で、ピーチの彼氏って、何乗ってんのー?」
とか言われて、
「え・・うん・・なんか、・・ヨッシー・・?」
って、自ずと声、小さくなる。
しかも、乗ってるかと思えば、豪快に逃げられたりもしてる。
もうね、見てられない。
ヨッシーに置いてかれる姿とか見たくない。
かと思えば、マントで飛んで、一瞬すごいって思ったら、もう必死なの。必死で浮こうとしてんの、で、数メートルで緩やかに落ちてきて、そのまま崖に落ちて行ったり。
かと思えば、なんか葉っぱ頭に乗せて、敵が来たら地蔵になったり。
いつ着くんだって話ですよ。
もうね、1日2日の話じゃないわけです。
だいぶね、クッパ城にも長居した感じになる。
勝手知ったるって感じになる。
食っちゃ寝ての生活で多少太ったりもするわけです。
体格良くなる。
かたや、向こうはキノコしか食べてなくてガリガリなわけです。
ちょっと背も縮んだりしてるわけです。
んで、やっと、命からがらクッパ城まで辿り着いてくれたマリオと感動の対面〜って思ったら、なんか、いきなり甲羅とか軽くぶつけられて、「あーメンゴメンゴ、ボスかと思った」つって。気まずい空気になる。
甲羅をそっと横に置きつつ、「大丈夫なの?」って聞いたら、
「大丈夫大丈夫、今キノコ食べれば大きくなるから」つってね、キノコばっか食べてんだけど、
「あのキノコ食べたらオレ無敵だから」つってね、なんかキノコ追いかけてったんだけど、
もう、肉とかっ、食えっ!
喜怒哀楽、全部キノコか!って。
んで、最終的に太ったカメと粗食のオッサンが自分を争って戦ってる。
これほどまでに、切ない戦いを私は知らない。できれば、帰りたい。
帰っても、待ってるのはキノコだけど・・。
待ってるっていうか、生えてるけど。
で、まぁ、何が言いたいかって、ピーチ姫がね、こんな感じでもね、文句も言わず頑張ってるわけですよ。ヒロインとして。
それを思えば、私がね多少ひとりでに34歳になったからってね、誰もむかえにこないとかね、愚痴なんて言ってられないわけです。
同じヒロインとして、よりいっそう頑張っていきたい。
そんなわけで、家でじっとゲームをしたり漫画を読んだりしてたわけですが、
家がねー、相変わらず、洞窟かなってくらいジメジメしてて、去年くらいから座布団めくると不思議とキノピオが生えてんだよねー。
家来できてた。
そんな感じで、なんか今年も尊そう!