手を・・繋ごう・・・

トイレで、どっちかっていうと割りと無骨なモノの方をしたあと、
あなたはトイレットペーパーを何枚重ねで拭きますか?



久しぶりに開いた看護学生の頃の授業ノートの1ページ目。
すげぇひでぇセリフ。




私は物理以外の理科とか生物とかの授業が大嫌いで、

大嫌いというか、そっちがあたしのこと嫌ってるんでしょ?
ってくらいの嫌いさで、

お互い、多分、犬猿の仲で、

まー、それでもお互い大人なので、
当たり障りがないように、

看護学校の頃は、寝てたり、漫画読んでたり、お絵かきしてたりして、
授業を乗り切っていた。


そして微生物の授業が始まる時も、

あいつの言ってることは、ちっともわかんないんだよねー、

なんて思いつつ、
ノートに美人ミナヅキモと生徒会長ミナヅキモのラブコメ
せっせと描いて遊んでました。


そんな時、微生物の先生が言った発言がコレ。




『トイレで、うんこをしたあと、
 あなたはトイレットペーパーを何枚重ねで拭きますか?』




私は、思わず顔を上げた。

すげぇ馴染みある言葉たち。

私は思わず駆け寄って、「トイレ」や「うんこ」という単語たちと抱き合った。

「えー、どうしたのー、なんでこんなとこにー?!」

「あの人がね、来ないかって誘ってくれたのー」


と「トイレ」が微生物の先生を指した。



その先生は、あろう事か、その上、こう言った。


『挙手してください』


花も恥らう看護学生たちに、
うんこしたとき何枚重ねで拭くか、
挙手しろっつーの。


で、まあ1枚やら、はたまた10枚重ねやら、プライバシーの侵害も甚だしく、

かたや、隣の席の子が1枚だったときの動揺、
おめぇそれ拭けてんの?っていう動揺から、

前の席の子が一回も挙手してなかったときの動揺、
おめぇ拭いてねぇの?っていう動揺。


団結が唯一の取柄だった我がクラスに、
すげぇ疑いの火種を投げかけ、散々プライベートな部分を荒らした上に、
先生はこう言った。



『微生物的にいって、
 うんこが手に触らないようにするトイレットペーパーの厚さは…』












みの?
って思う程の、溜め。









あたしはセーフなのかアウトなのか。

よくハイタッチを繰り広げる仲良しのあいつはセーフなのかアウトなのか。

みんなが注目する中、



『29枚です(実験済み)』



クラス一同ボッシュート


このエコの時代に、29枚なんて。

うんこ、想像以上に駆け抜けてた。世界駆け抜けてた。



まーつまり、トイレの後は手を洗いましょうってことなんだけど、

なんつーか、私は、微生物の授業は、大好きになりました。