ギリ義理ちよこれーと!

あれでしょ、どうせ欲しいんでしょチョコレート。

わかってるっつーの。
知ってるっつーの。

はいはいはいはい。


って感じで、仏心まるだしで、地元の飲み会をセッティングしました。

んで、高島屋なんかで、もうね、「何その真顔?」みたいな本命っぽいチョコをね、無数買い込んだわけです。

金にものをいわせたわけです。


で、飲みに登場してビックリ。

男ひとりも来れてねぇっつー事態。


あたしはね、ほんと短期決戦タイプじゃないんですよ。

一目で「何あれ誰?超可愛いんだけど」とか、狙われた試しないんですよ。

むしろ「何あれ誰?超可愛いんだけど」って発言を横で聞いてる率の高いこと、この上ないんですよ。

「あれアスカちゃんだよ」とか、
「アスカちゃん、
 さっきケンタ君がアスカちゃんのことイイって言ってたよ」とか、
そういう伝書鳩みたいな係を着実に担ってきたわけですよ。


そんな厳しい中でも、日々、アピールにアピールを重ねて、地道に
コツコツと地元の「加藤」の座を築いてきたわけです。


で、今回も例にもれず、地元の女たちを見事出し抜いて、

「あたし、みんなにチョコ買ってきたんだけどー。
 日ごろお世話になってるからぁーテヘ」

ぐらいの構想でもって、でっかい紙袋さげて、飲み会に来てるわけです。


それが、この有様。


「行けたら行く」という返答の参加率の悪さに軽く驚いてます。


で、「あーあたしチョコなんて用意してないよー」役で集めた五人の
地元女子たちは爆笑ですよ。

私の入場と共に爆笑。

いや、もう、みんなね、ジャージとかねトレーナーなんですけどね、
あたしなんて思いっきりドレスなんですよ。

生まれて初めてストールとか巻いちゃってるんですよ。

和民にドレスですよ。
一人だけ全く民っぽくないんです。


で、まぁ、今、パソコンにその思いのたけを打ち込みながら、
あ、私くらいのレベルになると、もう左手で片手打ちなんですけどね、

あまった右手で何してるかって、チョコ食ってるんですよ。

はっきり言ってね、こんな高価なチョコ、1年に一回食えるかどうか、みたいなとこありますからね。

つーかね、毎年、結構な率で渡せなくて、結構自分で食ってるみたいな節もあるんですけどね、

全然うまいです。
ええ、思いの外、うますぎです。
一つ一つがルー大柴並みの存在感、そして濃厚さを醸し出してくるわけなんですけど、
もう5個食ったら、白旗。

モテモテの男の子の気分を堪能しちゃうわけです。

「おれ、甘いもん苦手なんだよね」

とかね、軽く言えちゃうわけです。

ルー大柴5個食ってから来いぐらいの喧嘩腰。


で、結局のところね、あれだよね、
今さ、冬じゃん?

いつ何時(なんどき)、雪山で遭難しても全然おかしくないじゃん、冬って?


で、確実に、あたし生き残るな、と。

この高島屋の紙袋さえあれば、軽く片手でイケルな、と。

生き残るっつーか、むしろ、暮らしていけるな、と。
遭難してるにも関わらず、

「今!たった今っ!加藤はいねさんが!
 雪山からっ!救助隊に!救助されました!
 8時55分!無事!救助です!」

なんつって、カメラアップしたら、遭難してたくせに逆に太ってる、みたいな。

遭難してたくせに、確実にリバウンドしてる。



だからね、結局何が言いたいかって、
もう全然チョコを買ったこととか無駄じゃないし、
そういう一つ一つの積み重ねが、今の自分を作ってるし、
明日(あす)のトリノに繋がってるんだぜっつーことを、
忘れんなよってこと。



加藤はいね、御年25歳。

「ホワイトデーにお返しが一個も返ってこねぇ」から

「10個買ったチョコが一個もさばけなかった」というレベルに


飛躍の年!