いなせな風習

あ、ごめんね、なんか。
あたし、勘違いしてたっぽい。

年賀状って廃止になったんだね。

いや、無くなったのなんて全然知らなくてさ、
3人くらいに送っちゃったよ、めんごー。



えっと、年賀状が一通も来ません。


いやー、今まで何だかんだ言って、
「いやいやいやこれは無いっしょ、
 どんだけクラス中、喪中なんだっつーの」
なんて言いながらも、

あくまで2、3通はね、どっからともなく舞い込んで来てたわけ。



それが何よ今年、ついにゼロ。


いや、ゼロはないって。ゼロは。

やーまじで?

つーか今年、誰1人として、あたしに年賀状送ってやろうって思いついた人がいないってのが、まず凄い。

ある意味、完全試合

誰か1人でも、気を許して出してしまったら、この偉業は達成できなかったわけで、名も知らぬ人同士が一丸となって初めて為し得ることだよね。

まぁ日頃の鍛錬の成果つーか。


あ、ご参考までに言わせてもらえば、去年、うちの親戚一同すこぶる健康。
ピンピンの名を欲しいままにしてた。


ゼロ・・か。


なーんちゃって、これから着たりするんでしょー、ねー?
やー水臭いなあ、もー。

住所もね、全然変わってないから心配すんなー。

今からでも全然遅くないっつーか、大切な言葉を伝えるのに、
遅いとか早いとかは無いからねー。


ゼロ・・か。


あ、もしかして、前々から聞いてはいたけど、これがIT革命ってやつ?

まぁさ、私もね思ってたわけ、
今更さ、年賀状とかね、マジ書いてられないよねって。
状はいいとして、年賀って何だっつーのな。

しかもさ、戌年とかさ、いい加減、いい歳して動物で年を数えてる
場合じゃないっつーのな。
幼稚園かっつーの。月組さんかっつーの。




なんて、言いつつも、ちょっと待ってみるわけ。


ほらさ、冒頭にも述べた通り、
あたしだってさ、何の対策も取ってなかったわけじゃないわけ。

ばっちり3人に送っちゃってたりするわけ。

抜かりねぇー!
さすがー!




で、9日たちました。



おい、どーした?

そろそろいいんじゃないの?
出番じゃねーの?

結構猶予はあったと思うよ。

ちょっとちょっと、どんだけ長文したためちゃってんの?
なんなら古館あたりが読み上げちゃったりするんじゃねーの?



うん。



で、まぁ、来なかったわけなんですけども。

あたしさ、スター気取りだった。
年賀状なんて、多少出さなくても、何だかんだで来るもんだと思ってた。

まさか、離れて暮らす両親あたりは、一人娘を心配して年賀状の
一つや二つ、送るもんだと思ってた。

甘んじてた。

やー今年は3通も書いちゃったよ、やべー。
どんだけ筆まめさんだっつーの。
なんて思ってた、自分を殴ってやりたいし、ワンツーで左頬も差し出したい。


(ちなみに3通のうち2通は、
 父と母に書いたっつー親孝行ぶりもお忘れなく)



で、まぁ今日、待望の第1通目が届いたわけ。

それが、まあ白紙。

一瞬驚いて、よくよく考えたら、どんくらいの早さで届くもんだろうと、自分で出してみたハガキだった。

今年はこの栄えある1通で、お年玉年賀ハガキを狙います。



あー来年こそは年賀状欲しいなあ。

別に一言だけでいいから欲しい。

明けたのか、明けてないのか、さぁどっち!みたいなのでいいから。